rutsch(ルッチェ)とは?
ピッタリの靴を履く時、足が「スッ」と靴の中に滑り込んでフィットします。rutschとは、ドイツ語でこの「スッと」にあたる擬音語です。本当はルッチュと発音しますが、ほとんどのお客様からルッチェで覚えられていたので、開業10周年の2017年にルッチェに変えました。
理念
rutsch(ルッチェ)の理念は「人を死ぬまで歩かせたい」。
そのために必要なのがオーダーメイドのスニーカーです。
人生100年時代を迎え、最後まで自分の足で歩くことが簡単ではないことに、多くの人が気付き始めました。
自分の足でいつまでも歩くことは、当たり前ではなくなり、欲求へと変わりました。
鍼灸師である村山は、全身のトラブルにつながる足に注目し、治療の手助けになればと靴について学ぶうち、のめりこんで靴職人となりました。
ドイツの整形靴マイスターと知り合った縁でミュンヘンの整形靴工房に入り、整形靴とオーダーメイドインソールについて学んだ後、帰国してオープンしたのがrutsch(ルッチェ)です。
だからrutschでは、ドレスシューズ作りの他、足のトラブルを解決するカウンセリングや治療をし、オーダーメイドインソールを作っています。
これまで、足のために必要だと思うできる限りのことを行ってきました。
そして、日々様々なトラブルや悩みに接する中で、これから必要なものがオーダーメイドのスニーカーだという思いはどんどん強くなり、数年かけた準備の末、実現に至りました。
フルハンドメイド
日本には今、ハンドメイドの靴において、世界トップの技術が集まっています。
rutschもまた、フルハンドメイドの革靴を作る工房の一つとして、2007年にオープンしました。
これまで、ドレスシューズならではの美しさを追求し、ドレスシューズという制限の中で機能的な履きやすさを追求してきました。
ドレスシューズの限界
しかし年々増加する足のトラブルによって、靴の機能への要求は高まっています。
『人を死ぬまで歩かせる』為の靴作りは、ドレスシューズという制限を外し、幅広い表現が可能な靴であるスニーカーの方が良いと感じて、専用の木型を作るところから始め、素材を探し続けたのです。
工房の一角に設けたサロンでオーダーするこのスニーカーは、フルハンドメイドの靴作りで培った技術を注いで美しさを追求し、治療家の目線で足と全身をチェックして設計を行います。
靴をオーダーするという最高の贅沢を楽しんでいただくと同時に、死ぬまで自分の足で歩くために何が必要かをお伝えしていきます。
アッパーMATERIAL
アッパーに用いる革には、美しく機能的な革がひつようでした。世界中の革の中で、条件を満たす数少ない素材に出会うことができたことは幸いでした。
ボトムMATERIAL
ボトム素材は組み合わせによって機能が変化します。一つ一つの素材の特徴を把握するだけでなく、それらを掛け合わせることで期待通りの機能を靴にもたらします。
印象と歩行を決定するボトムパーツの組み合わせは、好みのソール形状に作ることも、足や歩行に最適な形状に作ることも可能です。ボトムの全パーツの選択は、組み合わせ次第であなたの歩行に大きな影響を与えます。好みのデザインにソールを作るのか、足や歩行に合わせて足を健康な状態へ導くか、どちらも職人の手がそれを形にします。
カウンセリング
知っているようで知らないのが靴の履き心地の好み。
分かっているようで分かっていないのが自分の足の状況や歩き方です。
それらを明確にする方法がカウンセリングです。
履きやすい靴の履きやすいと感じている理由は何なのか、じっくりと質問を繰り返しながら探っていきます。
足の事や歩き方も同じです。
こちらは話を聞くだけではわかりませんが、とても大切な要素の一つです。
計測
計測は、足の形をとらえる上で重要です。
しかし、寸法を測るだけでは足のことはあまり分かりません。
足についた動きのクセや、立った時の足の変化、動いた時に足はどうなっているか、どんな靴を履いているのか、何故その靴を履いているのか。
それらの情報をすべて集めたうえで計測結果を見ると、同じ数字でも扱い方が変わってきます。
ただ長さや大きさを測るだけではないのがルッチェの計測です。