靴選びの重要な要素の一つに【滑りにくさ】があります。
あまり重要視しない人、意識しない人もいますが、滑って危ない思いをしたことのある方にとっては大切な要素です。
とはいえ、今売られているスニーカーの靴底は、普通の道を歩いていて滑ることはあまりありません。
逆に、滑りやすい路面や床では、特殊な靴底以外はどうしても滑ってしまいます。
滑りにくい靴底のイメージ
滑りにくい靴について、間違ったイメージを持っている人が多いと感じるので、そのことについて説明しておきましょう。
「ゴム=滑らない」というわけではない
滑らない靴底というと、ゴム底の靴というイメージがあります。
ところがここ数年、スニーカーを中心に、靴底にゴム(合成ゴム含む)を使用していない靴が増えてきました。
ゴムが使われていないことを、滑るのではないかと心配する方は多いのですが、ゴムが貼ってないからといって、滑りにくいわけではありません。
ゴムであっても、滑る時は滑ります。
「溝の深い靴=滑らない」というわけではない
靴底の溝が深い靴も、滑りにくいイメージがあります。
靴底に溝の無い靴を見て「滑りやすくないですか?」と聞かれることがあるのもそのせいでしょう。
溝が深い靴は、砂や岩、雪のような場所の上を歩くのに適しています。
「雪でも滑りにくい靴底を備えた靴」という観点で靴を紹介した記事がありましたので紹介しておきます。
とはいえ、普通の道を歩くのであれば、深い溝は無くても問題ありません。
また、雪では滑らなくても、凍った路面は滑りやすいので、注意しましょう。
靴底の滑りにくさはゴムの種類で決まる
ゴムが付いているからと言って滑りにくいわけでは無いと言いましたが、滑りにくい靴底の素材はやはりゴムです。
ただし、ただのゴムではありません。
靴底の滑りにくさはゴムの種類で決まる
氷や油などの滑りやすい環境でも滑らない靴底は、特殊な配合によって作られた特殊な底材です。
安全靴や調理師の靴なら耐油の底、氷でも滑らない靴ならセラミックを練り込んだ底といった具合に、環境に合わせて作られています。
こういう特殊素材は、特殊な環境以外でも滑りにくさを発揮します。
セラミックを練り込んだ底なら、すべりやすい石材の床が濡れている場合や、濡れたマンホールなどでも、効果を発揮してくれます。
普通のゴム底材は、滑りにくさよりも耐久性
通常の靴底のゴムは、スポンジやウレタン系の底に比べて、どちらが著しく滑りにくいということはないように感じます。
ただ、商品によっては、ある人が全然滑らず履けた靴を、別の人から滑りやすかったと言われることもあります。
ゴム系の底と、スポンジやウレタン系の底との大きな違いは、ゴム系の底の方がすり減りにくいこと。つまり、耐久性で優れているというところです。
滑りにくい靴選びは、底の形ではなく材質でチェック
滑りにくい靴探しのポイントは靴底の材質だと説明してきました。
たいていの場合、特殊な素材を使っていることは商品説明に書かれていますので、本当に滑らない靴が必要な場合は、思い込みやイメージで大丈夫そうだと安心するのではなく、商品説明を見るか聞くかして選びましょう。