靴底の側面の事を、専門用語で「コバ」と呼びます。
このコバの形状は、靴自体の印象を決める上でとても重要になるのですが、今回は厚い靴底を薄く見せる「ヤハズ」という仕立てについて紹介します。
横から見ると尖った形の靴底
ルッチェで作った、ヤハズ仕立てのフルハンドメイドのビジネスシューズです。
ヤハズは、矢を弓につがえるための凹状のくぼみで、「矢筈」と書きます。
ヤハズのイメージがわきにくい方は、家紋の矢筈紋と上の靴写真のコバの形を比べると、名前の由来に納得です。
下の画像は、丸に違い矢筈紋(まるにちがいやはずもん)という家紋の一つで、紋のくぼみと、靴のコバの尖った出っ張りがぴったりはまります。
ヤハズ仕立ての靴の印象効果
この仕立ては、厚みのある靴底を、薄く見せる効果があります。
また、見る角度によって印象が変わるところも面白さのひとつです。
真横から見たらこの厚みの靴底が
斜め上から見ると、薄く華奢に見えます。
スニーカーの底は、ある程度厚みがあったほうが楽ですが、厚ぼったく見せたくないという場合でも
スッキリとした印象を持たせる事ができます。
目の錯覚?靴の印象が変化する
履いている靴は、上から見下ろされることになるので、上の斜面を見せて、薄い靴底のように見えるヤハズ仕立てですが、少し離れたところから見ると、また違った印象を与えます。
見る角度によって、靴底の厚みが変化したように見え、また、上の斜面と下の斜面の見え方が違って、とても不思議な印象を与えられる靴になります。
オーダーメイドスニーカーならではの仕立て
ソールの厚みや角度を変えると、今回紹介した靴とは違う印象に仕上げることもできます。
どういう印象にしたいかによって仕立てを変える面白さは、オーダーメイドならではと言えるでしょう。
オーダーメイドスニーカー東京ルッチェでは、こちらの仕立てを「ALLES」ラインでのみ承っております。